香り

気がつけば、橙色の小さな花と素敵な香りを漂わせてくれていた金木犀は、地面に橙色の模様を作るように、どんどんと散り始めています。

近所に住む実家の庭には、金木犀の木が5本も植えてあるのですが、古木になったことと、今年の異常気象の関係なのか、花が少なくなっていたので、母が「今年はあまり香らないかもしれない」と心配していました。でもこの時期になると、不思議と香りはとても強く家中を包みこむように、実家のどの部屋に居ても金木犀の香りが漂っていたので、「花芽が少なくても、金木犀の香りは強いのだね」と話していました。

ある日、気がついてしまいました。それは実家の金木犀の香りではなかったのです。

普段は車で実家へ行くので、車庫からすぐに玄関へ入るため、気がついてなかったのですが、あるとき、実家を歩いていくときに、ふと見上げたら、裏の家の金木犀が、実家の屋根からでも見えるほど大木になっていたのです。母が香っていた金木犀はもしかしたら、実家ではなく裏の家の大木だったのでは?と思い母に伝えたところ、「だから家中を包みこむように香っていたのね」と納得したようでした。確かに庭先に咲いた香りなら、家中のどこでも香る・・・というのはおかしいですよね。

どちらにしても、包み込むように香ってくれた金木犀のおかげで、母はこの時期素敵な時間を過ごすことが出来ました。裏の家の方には感謝しかありません。ありがとうございました。

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