1年に1度の月

今日は1日晴れ。朝は涼しかったのですが、日差しがあることで、日中は気温が高くなりそうです。朝晩の涼しさに油断せず、この時期でも、こまめな水分補給を忘れないようにして過ごしてくださいね。

さて本日は「中秋の名月」(十五夜)です。「中秋の名月」と「十五夜」は同じ意味で使われていますが、実は若干の違いがあることをご存知ですか?

「十五夜」というと、「中秋の名月」を指すことが一般的ですが、「中秋の名月」とは旧暦8月15日の夜に見える月のことをいいます。旧暦では7月、8月、9月を秋としていました。秋の真ん中である8月を(中秋)とし、この時期の月が1年のうちでもっとも美しくきれいなことから、満月である旧暦8月15日が「中秋の名月」と呼ばれるようになりました。一方、「十五夜」の本来の意味は、旧暦の毎月15日目の夜のことをいいます。「十五夜」は毎月来るものですが、「中秋の名月」は旧暦8月15日の夜に見える月のことで、年に1回だけという違いがあります。

旧暦は現在の暦である新暦とは異なり、十五夜の日が毎年固定されずに変わります。そのため、新暦では9〜10月の間のいずれかに十五夜がおとずれます。十五夜は満月のイメージがあるかもしれませんが、そうとは限りません。十五夜は満月の場合もありますが、満月の日から1〜2日ずれることもよくあります。これは、月の満ち欠けの周期が一定ではないのが理由です。新月から満月になる周期は時期によって、13.9日〜15.6日と幅があります。そのため、新月の日から15日目にあたる十五夜が満月にならないこともあるのです。2021年からは、十五夜が満月となる年が3年連続でおとずれます。十五夜が満月になることは少ないので、とても貴重ですね。

十五夜が満月になった年

2011年9月12日
2012年9月30日
2013年9月19日

十五夜が満月になる年

2021年9月21日
2022年9月10日
2023年9月29日←本日

ちなみに月といえば、うさぎがいるイメージですが、これはインドから伝わったのがはじまりとされています。インドには、仏教説話のジャータカというものがあります。その中に、こんなお話が書かれているそうです。

さる、きつね、うさぎは、「人の役に立ちたい」と思って暮らしていました。そんなときに仏教の守護神である帝釈天が疲れ果てた老人の姿となって現れ、3匹に食べ物を恵んでほしいとお願いします。さるは木の実を、きつねは魚を老人に捧げることができたのですが、うさぎは何もできませんでした。うさぎはそのことを嘆き、自分を食べてもらおうと自ら火の中に飛び込みます。それを見た老人は、このうさぎの行動を後世に伝えるため、月にうさぎを昇らせました。

このお話から、月にうさぎがいるといわれるようになったようです。少し怖いお話だと思ったのは私だけでしょうか。

更に、うさぎが餅つきをしているという話の由来となっているのは、中国の伝説に基づいているそうです。古代中国では、月でうさぎが臼に薬草を入れ、杵でついて不老不死の薬をつくっていると考えられていました。それが日本に伝わるときに、餅つきに変わったのではないかといわれています。もともとはお餅ではなく、不老不死の薬だったという説もあるようですよ。

とにもかくにも、今日は1年に1度の貴重な中秋の満月を見ながら、美味しい団子を夫婦で堪能したいと考えています。闊歩の仕事帰りに、団子を買いにいく予定です。ワクワク。

 

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